私は私だけのみかた

しかし真に利己的に行動することは尋常の知性では難しい。

なんか思い出しちゃった…

私が多分幼稚園に入るか入らないかのころ。そのころの記憶が一つ。
ある日、私が風景を見ながら気分よく画用紙にクレヨンでぐるぐると丸を描いていたら、女の子にひょいと取り上げられたのだった。
私は何を書いたのか聞かれた。
私は素直に一つ一つの丸を指差しながら、これはあの木で、これはあの砂場で、これはすべりだいで、とか自信たっぷりに言っていた。
すると、女の子は赤いクレヨンを取り出したかと思うと大きなバッテンを端からどんどんつけていったのだ。私の力作を一つ一つ「にてない」「へたくそ」「ただのまるじゃない」「わたしこんなかおじゃない」と順番に全て否定をしながら。
私は泣いた。心から泣いた。女の子は怖いものだと思った。