私は私だけのみかた

しかし真に利己的に行動することは尋常の知性では難しい。

3時間で専門家になる私の方法

3時間で「専門家」になる私の方法

3時間で「専門家」になる私の方法

良。

はっきり言ってこのタイトルは釣りです。3時間でなれる「専門家」の定義が、独自の佐々木流定義であるとすればOKですが。
あなたがこの本を読んだとして、3時間でなれるのは何か?
それは一般的な意味での「専門家」ではありません。
この本を読み、実践することで、「『ある問題を数年かけて追ってきている記者』に80%追いついた状態の記者」になれます。
つまり、いわゆる「知の高速道路」の乗り方の一例を懇切丁寧に手取り足取り解説した書籍です。
本書の流れは以下のようになっています。

  1. 従来型の記者の取材を解説
  2. 佐々木流の調査法を実例で実演
  3. 解説
  4. 再度実演

普段Google使い倒してはてブ見まくってblog読み書きしまくって2chも行ってという人が読んだ場合、「今更当たり前のことをなんでこんなぐだぐだ解説していやがるんだ?」という感想を持つでしょうが、読んだ感触として「役に立ったか?」と言われれば「立った」と思います。
バッティングのコツを「すーっとくるのをぐっとしてぱっかーんとするわけよ」と体得している状態から、人に教えられる状態になりますんで。
まあこの本を読んで実践してから取材に行けば、NASDAで「リレーってなんですか?」とか馬鹿な質問をして恥をかくことは避けられるんじゃないですかね。佐々木さんは下準備に関する努力をしてからインタビューや取材をしているという証拠がこの本ですし、佐々木クローンを増やすことで従来型の記者の壊滅を狙った作戦の一つがこの本であるのかもしれません。