推定少女
- 作者: 桜庭一樹,高野音彦
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2004/09
- メディア: 文庫
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主人公の少女が、逃亡中に謎の少女を拾い、東京へ逃げる。って話。
桜庭一樹は初めて読むのだが、なんだコレ私の嫌いな、おブンガクじゃん。少女の文学。
まず、この本の記述が文字で表現されたとおりにその世界の中で発生した現実だとする。すると、極めてイマイチな宇宙人ものでしかない。
なので、その線は捨てる。
作品中の現実と主人公の感じている現実の齟齬があって、主人公の感じた現実が文章として提示されているとすると、読める。
読めるんだけど。
「私がなんなのかちょっと見たぐらいで決めつけないで!私は私!でも私も私がなんなのかわかってないの!こまかいことはいいから気分的にデザートイーグルでぶっ飛ばすわよ!」みたいな。
少女だなあ、みたいな。
文章に解釈を重ねてつまりこのとき実際にはこういう事が起こってるんだな、とか考えながら深読み深読みしてきゃあ、読めないことはない。
だけどそういうの、嫌いなんだよ。作品世界内の事象が一つに収束しないの嫌いなんです!
主人公は傷つきやすい多感な年頃の少女なので〜とかここで書くとまた主人公本人に「カタにはめて決めつけんじゃね〜ぞ」と言われてしまうし。
面倒な本だったなあ。