私は私だけのみかた

しかし真に利己的に行動することは尋常の知性では難しい。

おばあさまの怪談

そんなわけで上記の本をおばあさまに貸していたわけだが、「怖い話がさらっといっぱい載っている本だったが、自分の体験だってかなり怖いのがたくさんある」とおっしゃる。
たとえばおばあさまが大きなお屋敷につとめたナースメイドの少女だった*1ころ*2、毎月特定の日付になると深夜に目が覚める。
すると、胸の上に紺の袴とかすりを着た青年が座ってじっと見ているのである。動悸が激しく、苦しくて仕方ないのだが、全く動けない。しばらくすると消える。
何ヶ月か経つともう普段から仕事に差し支えるほど体調が良くない。お屋敷の奥様が体調を崩したので医者を呼んだついでに診てもらったら奥様は「ただの暴飲暴食だから心配ない」だったのに「この子は脚気だから一刻も早く里に帰しなさい」ってことになって帰されてしまった。帰ったらすぐ治ってしまった。
後で聞いたらその大きなお屋敷はとても安く売りに出ていたモノを当時の旦那様が買ったもので、安かった原因は「書生が自殺したから」だったそうな。そして奥様はやせ細って死亡。うわあなんてベタな。

*1:ええっ?

*2:まあ子守りとも言うわなあ