私は私だけのみかた

しかし真に利己的に行動することは尋常の知性では難しい。

AURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜

AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)

AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)

優。webで多少人気があるようだったので読んでみたが正解。

戦わなきゃ、現実と。
もしくは、橋渡し役はつらいよ。


ガジェットとしての中二病妄想は「あーわかるわかる」という感じだし序盤から展開されるスクールカースト描写はすでにファンタジーの域に達しているが、とてもリアリティを持って胸に迫ってくる。


そのうえで。
古来、物語の主人公は格好良いものである。
自らの不利を省みず、大切な人を救うために走るものなのである。
その意味で、この小説の主人公は正に主人公であるのだった。
中学や高校が生きづらかった全ての人に。
SFやファンタジーで心を支えてなんとか生きてきた、老若男女全ての人に。
おすすめ。