腐りゆく天使
- 作者: 夢枕獏
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/05
- メディア: 文庫
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新作の近代文学という趣の本。
言葉とシチュエーションの雰囲気、書かれたビジョンを素のまま楽しむ小説であって、どういう事件が起こってどういう風に事態が進展してという展開を楽しむものではない。
作中人物で萩原朔太郎が出現し、彼が詩人仲間に送りまくる手紙が出てくるわけだが、本筋は置いといて萩原朔太郎がウザ可愛過ぎて笑える。UZEeeeeeee☆eeee!! 特に北原白秋へやたら手紙書くんだが、はてなとかmixiとか2chとかで散見される痛ウザい子そのものの痛いメールである。北原白秋大変だなあ。いくらなんでも創作の手紙だろうと思ったら夢枕獏曰く「あれ、全部本物です」とのことなのでなんたるウザさ。時代をめちゃくちゃ先取りしてるのか人間の本質なんてそんなに変わらんものなのか。