ばけらの!
原点回帰というのか何なのか。ライトノベルは私小説の領域に。もしくは「まんが道」に。
- 作者: 杉井光,赤人
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2008/09/16
- メディア: 文庫
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「狼と香辛料」の支倉凍砂先生が、この本が出たときにブログで「職場が震撼した」と書いていました。ものすげー当たり前だと思いました。
先生のブログ読む限り杉井光先生や支倉凍砂先生は池袋のあたりに部屋をみんなで一つ借りてそこへ出勤して書いているようなのですな。自宅で書くと遊んじゃうからでしょうか…
で、その職場がトキワ荘のようなアパートに置き換えられた状態の小説になっておりまして、主人公はなんと杉井ヒカル。職業ライトノベル作家。ヒロインは葉隠イヅナ。ええ、明らかに、杉井光先生と支倉凍砂先生ですね。ヒロインの容姿は見ての通りホロ。その他出てくるキャラはほぼ全て実在のモデルがいて作中でもライトノベル作家です。ただしヒカル以外は妖怪。妖怪の成立方式は妖魔夜行式。それにしても職業が偏りすぎの日常ドラマ。なんだこれ。でもなんか「吾輩は猫である」の飼い主の日常描写を思い出すよ…
新機軸ライトノベル作家だらけの伝奇大会なわけですが、キャラクタが小説に書かれているのを認識しているメタなネタだのどうみても本人からそのままとってきた描写だのが満載で笑えます。「大量に書いたのを泣きながら削る」「羊だけは俺を裏切らないんだ。クリックすると必ず羊毛がとれるんだから」「株が下がって落ち込む」どうみても支倉先生ですね。イヅナは「下巻」の原稿中で、上記9巻を執筆中なのかなあと。
で、ネタバレですが粗筋を述べますと「支倉凍砂たんとちゅっちゅしたいよぉ〜」でした。いやマジで。そら職場も震撼するわ。女体化されて本人主人公作品のヒロインにされたらな…