私は私だけのみかた

しかし真に利己的に行動することは尋常の知性では難しい。

日本のふがいなさに対して作者が地団駄踏んでいるあまりに出てくる小説群

川の深さは (講談社文庫)

川の深さは (講談社文庫)

良。

まず下の引用部分、ぱっと見の印象で答えを決めておいてください。読んだとき楽しめます。少なくとも、ここの部分にさしかかったらいったん止まって決めてからのほうが良いかと。

「あなたの目の前に川が流れています。深さはどれくらいあるでしょう?1、足首まで。2、膝まで。3、腰まで。4、肩まで」
「なんだ、そりゃ」

主人公、桃山は元刑事。色々あった結果惰性で生きているだけになっている警備員です。
自分の警備するビルに「美しい女と大怪我した拳銃男」の組み合わせが迷い込んだときから、桃山は活きた時間を再び刻み始め…

とてもハリウッド的な感じでうまくまとまっていますが、以前読んだTwelve Y.O.よりは御都合主義臭というかありがちキャラ臭が薄く安心して楽しめました。優をつけるかどうか迷ったのですが、あまりにもハリウッド映画的なのでちょっとためらって良。まあ読んでるときは細かいことを気にしないほうが楽しくドキドキ読めると思います。