ゼロ10
- 作者: ヤマグチノボル,兎塚エイジ
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2006/12
- メディア: 文庫
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外伝「タバサの冒険」はこの10巻のためにあったわけですね。母が人質にされていて自分の身分を裏の任務専門の騎士にされている背景説明。あと使い魔の特性解説。
9巻終盤でヒロインがさらわれそうになったのを、所属する騎士団の命令に背いて助けたタバサ(キャラ造形:アヤナミの類(今だと長門))ですが、そのため人質が移されてしまい、助けにいったら返り討ちにあって囚われてしまいます。学院の同窓生であるヒロインたちがいかに助けに行くか、というのが基本的な流れ。
もうひとつは表面的な心の現われは本当の心なのか、立場によるものなのではないのか?という疑いを主人公ヒロインともに持つぎこちなさの流れ。世界中で楽しまれている創作「イーヴァルディの勇者」はどうみても描写がガンダールヴ(≒主人公の特殊能力)なわけですが、主人公の勇気の源泉は何か、そもそも勇気とは何かということを現実の主人公の行動と創作の中の伝説の勇者を重ねながら書くのですね。
まあなかなか悪くなかった。いまさらタバサに対してもフラグ*1立ててどうするんだ主人公、とかマリコルヌ君(太っちょモテナイ君)がかわいそう過ぎるとかも思ったけど。あんなにハーレム満載の世界でモテナイんだもんなあ。応援したくなった。
*1:現在4本