私は私だけのみかた

しかし真に利己的に行動することは尋常の知性では難しい。

計算された作品

良。
ほぼ番外編。

ゼロの使い魔 (MF文庫J) ゼロの使い魔(2) 風のアルビオン (MF文庫J) ゼロの使い魔〈3〉始祖の祈祷書 (MF文庫J) ゼロの使い魔〈4〉誓約の水精霊 (MF文庫J)

私はこのシリーズを高く買っている。実に細やかに計算されて神経が行き届いていると解釈しているからである。
まあさらっと読めば単なる流行の記号をちりばめて作ったありがちな作品だろう。ツンデレルイズ萌え〜とかいっていてもよいし、主人公のありがちな造形にへらへら同調していてもよい。
しかし「書きたいこと」「書きたい世界」があり、そのために「ありがちな造形だけど生きたキャラクター」を作る必要があり、その動きの全てを統制している。そして読ませる・売れるために計算されたギャグシーン・恋愛シーンを投入しているのだ。
絵や表面的な表現だけに騙されてみるのもよい。それらを迷彩に、この作家「ヤマグチノボル」は、あなたの心に自分を撃ち込んでくるだろう。密かにそして確実に。