イラストの力が絶大な本

大沢さんに好かれたい。 (角川スニーカー文庫)

優。
評価は優つけましたが、多分好みのわかれる本だと思います。タダひたすらに展開はベタベタで、ひねりは入っているもののそれすらもありがちなひねりで、紆余曲折あるけどそれもベタな展開です。日本語表現もそれほど達者ではありません。ページ数も258ページと大きくないし、世界観の描きこみも大したことありません。
でもね。
それを遥かに上回る魅力を感じました。タイトルの通り「うあぁぁぁ！大沢さんに好かれてえっ！」と思ってしまったのですな。
これは放電映像先生によるイラストのパワーも大きいです。表紙含めて9ページまでにある3枚の大沢さん絵でまずモヤモヤしてください。そしてそのまま読み進むのだ。ベタな展開だけどするすると読ませる文章にのっていけば、本を抱えて布団の上でゴロゴロ悶え転がりつつタイトルを叫ぶこと必至の逸品です。騙されたと思ってぜひ。高々552円だし。