初心者本読みへのアドバイス
たくさんたくさん本を読むために。
- 最初は、周囲の人とつながるために読め。時間を使って異端になるのはつらい。*1
- 読んでいて楽しくなかったら読みきる必要は無い。他の本を読め。つまらない本というのはある。感性に合わない本もある。
- つながる目的以外では、世間やネットの評判を気にするな。読まなければ結局分からない。
- どの種類の本が好きなのか知るために図書館を使え。あらゆるジャンルの最初の10ページを読んでみろ。
- 作家の区別が付くまで、ブックオフなどの古書店は使うな。*2
- お気に入りの作家を探せ。1人心に決めたら重点的に読んでみろ。1冊面白かったら、大抵全部面白い。
- お気に入りの作家を制覇する気になった場合、デビュー作から順に時代を追うように読め。新作から読むと、だんだん文章が下手になるように感じてしまう。*3
- 感想文を書くな。書名とisbnとマルバツ評価だけメモしておけ。そのうち魂を直撃されて書きたくなる。それまで待て。*4
- 本を読むスタイルが身に付いたら、もう私が言うことは何も無い。読書は煙草と同じだ。やめられるものではない。本読みの世界へようこそ。
*1:特に、趣味をプライベートとしてではなく人格の一部として扱われる学生生活ではつらいはずだ。
*2:古書店にあるのは主人に一度捨てられた本だ。玉石混交しているが、石が多い。初心者にはお勧めできない。心に決めた作品か心に決めた作家を買いに行くところであって、作品の良し悪しを10ページ読んで判断できないなら本との出会いを古書店に求めるな。初心者には大きな書店の平積みがお勧め。
*3:既読の物はしょうがないが
*4:学校の課題の「感想文」で求められるものは感想文じゃない。良い子ちゃんがこの本を読んだらどんな文を書くかという小説だ。まず書く前に課題図書をばかばかしいと思う心を封印し、良い子ちゃんであると自分を思い込め。クラスに一人は居るだろう真面目君だったらどう書くか考えろ。そして課題図書のあらすじをまとめ、自分の乏しい経験に関連付けられそうな場所を探せ。その場所に重点を置いてあらすじを書き直せ。そこを経験に関連付けて感動したことにし、繰り返し引用しながら言及しろ。そして将来の行動にどう反映させるか書け。私はそれで区の賞かなんかを取った覚えがある。