私は私だけのみかた

しかし真に利己的に行動することは尋常の知性では難しい。

ポテト

今日、駅前のマクドナルドの禁煙席でライトノベルを読みながらビッグマックのLLセットを朝飯昼飯兼用で食べていたら、小さな子がてけてけと歩いてきて私のくわえているポテトフライに向かって手を伸ばし「あ!あ!」と言った。小さな子というか赤ん坊というかそのぐらいの子が。
ほしいのかと思って別のポテトをつまんで渡してみるとうまうまとうれしそうに食う。
食い終わるとまた手を出すのでまた渡す。あんまりうれしそうなので楽しくなってきたところで、いきなり怒られた。
「なにやってるのあっちゃん!」
思わず首をすくめると目の前のポテトを握った子も首をすくめている。そうかおまえもあっちゃんなのか。
ずんずんと若い女性が近づいてきた。あっちゃんの手をポテトごとつかんでびしっとはたきながら人の分のご飯をほしがったりもらったりしちゃいけませんとかなんとかしかっている。当然泣く。
まあまあお母さんそんなに怒らんでくださいあげた私が悪いんで。そういったら彼女は、
「おかあさんじゃありません…」
と言い残してあっちゃんの手を引いて窓際の席へ場所をとり、あっちゃんを座らせていた。
なんのこっちゃ、と思ったら4人前のセットを持った夫婦が階下から上がってきてあっちゃんを囲んで座る。夫婦はものすごいベタベタ加減で、彼女は辟易している様子だった。ああ、だからお母さんじゃないのね。めちゃくちゃ歳の離れた姉妹ですか。