私は私だけのみかた

しかし真に利己的に行動することは尋常の知性では難しい。

私がグランツーリスモを2までしか楽しめなかった理由

理由は3つ。

  1. 楽なプレイ方法を覚えてしまった
  2. 出世の道筋がわかりにくくなった
  3. 私はゲームがしたいのであって、人工衛星を軌道にのせたいわけじゃない

楽なプレイ方法を覚えてしまった

これは単純に自分が悪い。
とりあえず全部のライセンスを最初にとってしまうようになった。
そして最初の資金で適当な車を買ってノーマルのままちょっと稼いだら中古の安いGT-Rを買ってしまう。ライトチューンにしたら適当に走れば安直に速いプレゼントカーがもらえてそれに乗り換えて走って稼いで別のプレゼントカーをもらって乗り換えて走って稼いでを繰り返して終わり。

出世の道筋がわかりにくくなった

GT1は割と出世街道が一本道だったので、最初買った一台の車を延々とチューンしてどこまで勝っていけるか挑戦して試すことができた。王道RPGみたいだったな。
しかし、GT3からかな?最初にB級ライセンスをとった時点でもう既に出場車両に条件付きのレースが多くて自分の買った車に合致したレースはすぐ走りきってしまい上のライセンスを取らざるを得なくなる。出場に関する条件付きレースの増加によって「どっから入ったらよいのか」がわかりにくくなった上に「どんなレースでも俺の愛車でどうにかしたる」ができなくなった。車をいっぱい使い分けてたら、愛着なんて湧くわけない。

私はゲームがしたいのであって、人工衛星を軌道にのせたいわけじゃない

このゲームでは結局、馬力の大きなGTカーをプレゼントカーでもらったり買ったりして走らせることになる。しかし、これが私にはものすごくおもしろくない。
GTカーは恐ろしいパワーを持っていて、でもタイヤの性能は限界がある。するとどうなるかというと、氷の上でスケートしてるみたいな感じになるのだ。薄氷を踏んで進んで一歩間違ったら大クラッシュしてしまい、立て直せない。じゃあ失敗しないように走ったら無難に勝てるねってことで考えていくと、難しいラインのコーナーにちょうど良い姿勢と速度で突入するために2つ前のコーナーでは速度と姿勢がこうなって、みたいな計画を立ててその通りに走るというようなものすごく淡々とした職人的作業になっていく。まるで人工衛星を軌道に投入する時みたいだ。
ゲームなんだからもっとぐわっと突っ込んで失敗しても立て直してがんばれば何とかなって、みたいなドラマが、少しぐらいはほしい。
リッジレーサーやれって?ごもっとも。あれはあれでキュルキュル滑ってれば何とかなっちゃうみたいな感じがあんまり。
下手くそな奴の言い訳なんじゃねえかって?それも、まあ、ごもっとも。

一番楽しかったのはいつだったか

GT1を最初にやって、車を持っていなかった自分があこがれていた車、当時の大学構内によく転がっていた型落ちのプレリュードと同じ車をゲーム内で購入し、パキパキにチューンしてセッティング可能な箇所を一所懸命に色々変えながら一つ一つのレースに勝ち上がっていったあのときが、一番楽しかった。プレリュードに飽きたら同じ大学内によく止まっていた車を色々乗り換えた。CR-XMR2などゲーム内では非力な、でも毎日見ている車でレースを走ったときが楽しかった。FRでコーナーに下手くそにケツ振って入っていって慌ててハンドルとアクセルの調節で立て直してたときが楽しかった。FFでアンダー出そうになって、アクセルちょっとだけゆるめたら何とか曲がれるか?曲がるか?曲がれ−!って思っているときが楽しかった。もしかしてこのゲームブレーキを踏めば踏むほど良いタイム出るんじゃないか?って気がついたときが楽しかった。
ああいう楽しいときは、もう来ないのかなあ。