私は私だけのみかた

しかし真に利己的に行動することは尋常の知性では難しい。

がんばれ

俺はファミレスで夕食をとっていた。ごはんをもぐもぐ噛んでいたら
「イーヤーーーー」
と響き渡る子供の金切り声。鼻からご飯粒出るかと思った。
少しむせて水を飲んで落ち着いて、すげえなまだ声出てるよ。
「ーーーーーーーッ!」
あ、おさまった。
「…ゲブゲフゴホゴホッ」
収まったんじゃなくて肺から空気が無くなったのか。するってえことは…あ、息を吸う音がする
「いーーーーー」
やっぱ言い直したーッ!
「やー」
音源の方角を見ると手をバタバタしながら口全開で叫んでいる。なかなかうるせーなこのガキ。耳がキーンとしてきた。つーか超音波ぐらいでてんじゃね?
何がそんなに嫌なんだと考えたら、ガキの母親がそのツッコミを入れようとしていた。
「なにが」
「イーギャー(15秒)ゲフゲフ」
ツッコミ入れる隙もねえ!声出せないうちに突っ込め!
「何が嫌なのッ!」
よし言い切った
「いー(略)ゲブゲブゴホゴホゴブッ」
お前それ嫌で泣いてるんじゃなくて窒息しかけて涙出てないか。
母親はそのあとも合間を狙っては
「コレ食べるのが嫌なの?」「あっち食べたいの?」「じゃあ食べたくないなら帰るよ?」「帰るのも嫌なの?」と果敢に聞いていたが全部返答は同じ。
やー根性あるなー俺だったらもう手が出てるよ。いや正確には俺だったらわずか開始三秒で手の出た親父にボコボコにされて息ができない結果叫べなくなってますとっくに。
これが反抗期という奴?男の子がそんなにギャアギャア泣くんじゃありませんまったく。
母親は泣き叫ぶガキの姉らしき女児を友人に預けるとガキをひっつかんで外へ。おおおドップラー効果
そのあともしばらくファミレスの駐車場に叫び声は轟いていたのでした。俺がゆっくり飯食って帰る時も続いていた。
うわあ、がんばれよおっかさん。