私は私だけのみかた

しかし真に利己的に行動することは尋常の知性では難しい。

私は3Dテレビがうまく見られない

CEATECに多数3Dテレビが出品されていたらしいですな。
ま、原理的に昔とあんまり変わっていないわけです。変わっていないということは、私にはうまく見えないのが確定しているのです。
それはなぜか。

両眼視差を用いた3Dテレビでは、一本の水平線上で視差を作り出そうとします。エピポーラ線が水平というか。
ところが、私が主観で頭を直立させているとき、右目が左目よりやや上側にあるのですね。3から5ミリぐらいかな。1センチはないと思う。
コレが問題で、本来マッチングしない左右眼の画像をあわせようとして非常に疲れます。ちらちらする感じ。レンチキュラーレンズ式やスリット光式や分光式なら頭を少し傾けてやれば改善されますが、長時間見ていると首が痛くなってくる。肩も痛い。HMDや縦横偏光眼鏡を使う場合には解決策無し。


そもそも私は車の免許とるぐらいまでまともに立体視できてなかったんです。学生のころよくボールをつかもうとして顔面にぶつけており、なんで自分はこんなに球技が下手なのかと謎だったんですが、球と自分の距離感がまったく測れていなかったんですね。注視点付近しか見えていなかったので、他の何かと視差を対比して距離を目測すると言うことがよくわかっていなかった。車の免許を取る際に周辺視野での怪しい動きに気を配るという訓練を教習場のコースでやって、やっと「立体感」というものがつかめました。
ところが修士で研究室にいたとき、近くの院生が3Dディスプレイをでっち上げてその上でインターフェースの研究をしてたわけです。やってみると私だけどうしても立体に見えない。ちらちらする。目の位置や焦点位置をずらしたり色々やった結果、頭を斜めにしたら見えたと。
まあ現実の物体やホログラムなら瞳の位置が上下に多少ずれていても立体感がつかめるわけですが、3Dテレビの類は「それは水平である」という前提で割り切ることでデータ量が減ってこそ実現できるため、私の頭の方であわせる必要が出てくるわけです。
3Dテレビに普及されると、私は困るなあ。