生き抜くための数学入門
- 作者: 新井紀子
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2011/07/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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算数ではない、数学の入門書。これが、高校一年生の時にあればなあ!
私のように、理系でも数学の単位落としまくってたようなやつにはもちろんおすすめだが、算数しかわからないド文系の人に特におすすめ。
「なんであいつらは話が簡潔じゃなくて言い切らないのか!男らしくねえ!」なんて勘違い、すっきりと晴れますよ。
数学というのは、考え方であり、考えの違う者同士が話しあうときの手続きでもある。そういうことが、この本を読むとわかる。「あいつらのぐだぐだ」は、必要があって話しているということも。
それを裏返すと、なんでこの国の就職活動では「コミュニケーション能力」なんてのが重視されるのかわかって悲しくなる。要は、「学校の勉強なんか役に立たない」というスタンスで人をずっととってきたために、会社側の「数学力」、もっというと「数学的会話能力」がどんどん下がってきていて、それを応募者に押しつけて高度な「前提条件を会話前に察知して動いてくれる超能力」を要求しているわけ。「グローバル人材」って「数学的会話能力を持つ人」だから、今会社に全然いなくて困ってるわけ。そういう馬鹿な会社がやるべきことは、数学の得意な学生を沢山とって、その宇宙人や異次元人みたいなやつらと頑張ってコンタクトすることで会社の数学的会話能力を磨くことなんだ。
そういう能力があれば、
http://togetter.com/li/412606
こんな事態は起こらないんだけどねえ。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1324200
これなんか、数学は会話である、というのがとてもとてもよくわかるよね。
当事者の時代
- 作者: 佐々木 俊尚
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2012/03/16
- メディア: 新書
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ちょっと前に読了。すばらしい。お値段以上の価値があった。ただ、タイトルが弱いので、あまり売れないんだろうなと思う。電子書籍版安いから買ってあげてくれ。
http://p.booklog.jp/book/47797
新聞やテレビがなんであんな変な報道ばっかりするのか。「市民」はなんで常にブサヨみたいな声として紹介されるのか。左の人はなんでああなのか。ハンディキャップのある人を障害者と記述すると障碍者ですよ!とツッコミを入れる人は何故ほとんどの場合ハンディキャップをもっていないのか。なのになんで僕の会ったことのある視覚障害者は平気で自分のことをめくらと呼び僕のことをめあきと呼んでいたのか。これらは僕が日常感じていた謎なのだが、この本は著者の事件記者時代のエピソードから始まって、するするとそういう謎が解けて行ってしまう凄い本なのである。
この本の問題点は、ものすごい勢いで盛り上げておいて最後なんの結論らしい結論も出さず、読者が何をすべきだという説得もせず、ただ現状を皿の上にのせて著者がすっと立ち去ってしまうところにあると思った。読者は滅び去った「戦後的価値観」文明の廃墟と荒野を前にして、呆然と見つめているほかにない。さあ開拓しようぜ、とすら言ってくれないのだ。
当事者として自分で立ち上がらなければいけないのは、なんとなくほんのりとわかるんだけれども、ね。
エースコンバット アサルト・ホライゾン
- 出版社/メーカー: バンダイナムコゲームス
- 発売日: 2011/10/13
- メディア: Video Game
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何これすげー楽しい。
戦闘機ミッションだけでなく色々と別の機体に乗らされるんで、若干ミニゲーム集チックになっているのが従来のファンで気に入らない人が出たのかもしれないけど、これはこれで楽しめた。たとえるなら遊園地みたいな感じ。自由に飛行できる開放感はちょっと薄めになっていて、ルートの通り遊ばされる。そしてちょっとボリュームが物足りない。
ターゲットを破壊する時の演出が爽快感あるのも遊園地っぽさに磨きをかけている。クリア後でもステージごとに機体が固定されてる(増やす方法あるかもしれないがすぐには増えない)のもそう。
あと、ラスボスが異常に強くて参った…結局ネットの情報から「ECM積んだ弱い機体を選んだ方が楽」というので素直に聞いてみたら一発クリア。それまで特殊兵装があまり役に立たなかったので単純に強い奴選んでたよ…1話でラプターのってて墜とされる悪夢見るのって伏線だったんだなあ。そりゃそうか。
ファーストサーバの障害について
ファーストサーバと言えばASK ACCSのoffice氏事件(挨拶)
いや今回関係ないですが、単に私は忘れていない。
さて、できたてほやほやのこの問題ね。 http://support.fsv.jp/info/nw20120625_01.html
この中間報告読んで、私の感想は。
「ちょwwwおまwww馬鹿じゃねーのwww」
でした。はい。
サーバー置いてたわけでもないし、完全に専門外だから、あまりきっちりしたことは言えないんですが。みんなが言ってるようなことなら言っても良いでしょ。まあ今更言わんでも誰かが言ってるという話もあるが、別にそれは良いじゃん。
さて、なんでゲラゲラ笑うか。まずコレを読んでくれ。でも読むと私の文章読む必要がなくなるか。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97
一番重要なところ抜粋。
失う要因としてもっとも大きなものは、ユーザ自身が誤って消したり、間違った情報を書き込んでしまうことである。それを完全に防止することは不可能であり、その対策としては失われては困るデータを失う前に通常とは別の場所にコピーしておくことしかない。そのような行為をバックアップをとると言う。
良いですか、そもそも馬鹿が手動で稼働中のサーバの中身を全消しするのなんて、あって当然のまれに良くある非常事態*1で、そこからでも生還するための手立て、それがバックアップなんです。ハードウェア障害だけじゃないんです、危機は。普段使ってるところじゃないところにとっておかないと、それはバックアップとして弱いわけです。
で、バックアップは普通、インターバルの長いフルバックアップと、インターバルの短い差分バックアップでやります。
なんでそういうことをするかというと、
- バックアップは複数の日時のデータを取り出せないと、色々な問題に対処できないから
- 毎度毎度フルバックアップとってるとディスクがいくらあっても足りないから
これを両立するためなんですね。
なんで複数の日時のデータがいるかというと、たとえば3日前に馬鹿が重要なファイルを消していたとします。3日経ってからやっと発見した。バックアップを毎日とっていたとして、1日前のものしかなかったら、やっぱりその重要なファイルは失われてしまっているわけですよ。
これを、フルは1ヶ月、あとは毎日差分をとっている。フルバックアップは3セット保有、とすると、バックアップしたいシステムにあるファイル容量の3倍以上が最低限必要なんて容量食いになりますが、どんなタイミングでも2ヶ月前までならいつの日の状態にでも戻せるわけです。
- 戻れるポイントが多くて、
- いつの時点でも行ったり来たりできて、
- そのくせ設備にお金がかからなくて、
- その設備自体も壊れにくく、
- 多少壊れても戻れるポイントが減るだけ、
っていうのが凄く良いバックアップですね。
ところが、中間報告を読む限り、
「普段動いているシステムと同じ構成のシステムが用意してあって、毎日午前6時にコピーするだけ」
だったと。アホか。これ、戻れるポイントが一点しかないですよね?その上本番のシステムと同じだけのコンピュータ群が必要だと。高いわ!弱いのに高いわ!金返せ!*2そもそもそういうのはバックアップって言わない。冗長化のうち、コールドスタンバイっていうんじゃないのそれ。というか、ディスク全消しするヒューマンエラー起こすようなところが、コールドスタンバイの待機系にいざという時にちゃんと切り替え作業できんのか?
えーとだいぶエキサイトしてきたんですが、中間報告に戻ると、こんなことが書いてある。
システムを含むデータのバックアップは毎朝6時に取得しております。
しかしながら、脆弱性対策のためのメンテナンスはバックアップをしてあるシステムについても実施しておかないと、メンテナンス実施後にハードウェア障害が発生してバックアップに切り替えた途端に脆弱性対策が講じられていないシステムに戻ってしまうことが過去に発生し、脆弱性対策がなされていないシステムが動き続けていたという反省に立ち、脆弱性対策のメンテナンスに関しては対象サーバー群とそのサーバー群のバックアップ領域に対して同時に更新プログラムを適用するという構造に修正して実施しました。
そのため、今回のメンテナンス実施において、対象サーバー群のデータ消失と同時にバックアップ領域のデータも消失したという事象に至っています。
反省することが違ーう!
バックアップは脆弱性対策が講じられていない時点に戻そうとして戻れなかったらバックアップじゃないのよ!
本番のシステムで脆弱性が治れば、そのあとにとった最新のバックアップは勝手に脆弱性治ったバージョンになるでしょ。その前の差分は当然脆弱性治ってないでしょ。でもそこに立ち返れるのはとても重要で、それがバックアップでしょ。そうじゃないと「実は脆弱性対策の作業が間違ってた」時に戻れないでしょうに。
やるべきだった反省は、システムはいつ巻き戻るのかわからないんだから、バックアップからレストアしたら、必ずソフトウェアのバージョン確認をする手順書を作るなり、バージョン一覧を自動で作成して最新と勝手に比較し、古かったら警告するシステムを作るなり、そういう方でしょう。
そもそもね、待機させるから複製をとっておこうというなら、両方個別に手を入れるんじゃありません!両方同時に手を入れようとしたら、手動だと片方だけ手を入れてもう片方忘れて内容が違うとか起きるでしょ。だから同時に手を入れてなおかつ同じ内容にしようとして、よしこれはプログラムを作って両方同時に流そう、ってなる。だからそれが間違ってたら両方消える。馬鹿野郎当たり前でございます。
違うよね?そもそも待機させるから複製をとっておこう、ってなったら、片方に手を入れて、ちゃんと動いているの確認して*3、それからまるごと複製するでしょ普通。そうしないと内容の同期がとれないでしょ!普通のバックアップなら、一カ所に手を入れて定期バックアップ待つだけでしょ!2箇所に手を入れようという発想それ自体がバグなのよ!
…はあはあ。息切れしてきた。
まとめに入ろう。
- それバックアップじゃないから。
- それ反省するところ間違ってるから。
- 2箇所に同時に手を入れようという発想が間違ってるから。
ああ疲れた。まあそういうことで。
米海軍厚木航空施設「日米親善春まつり2012」に行ってきた
http://f.hatena.ne.jp/Francis/2012%E6%98%A5%E3%81%BE%E3%81%A4%E3%82%8A/
行かない気だったんだけど、最近運動してないし良く晴れてるし、で結局結構遅く行った。16時10分ぐらい。で、あわてて写真撮った。
もうちょっと早く行かないと食い物残ってないしビールしかないし売る方も終了モードになってる。おみやげが買えない!
要は飛行機の展示と音楽しかない。弾いてる方ノリノリでした。時期が早ければすごい桜が沢山見られるのになんにもなかった。これはまあしょうがない。今年の私は桜に対してまったくもって運がない。見に行こうとした公園が丸ごと無くなってるとかあったのよ今年の私。
まあとにかく、足が疲れた〜。
もし私が北朝鮮のロケット技術者だったら
どんな気持ちだろうなあ。
このロケットを成功させることで、中距離弾道弾が売れる。外貨が稼げる。飢えているみんなが少し助かる。
そんなのを建前に頑張ってる気がする。
ロケットに突っ込むお金で農業の改良をした方が良いんじゃないか、なんてロケット開発している身で言えるわけもないし、宇宙に何か飛ばせる機会があるなら、誰だって悪魔との契約すら飲むさ、と思っているかも知れない。
それでもって、国家の威信をかけて成功させれば国の誇りなんて持ち上げられれば、たぶん凄い頑張るだろうな。
軍事技術かどうかなんて、多分どうでも良いと思っているんじゃなかろうか。
国家元首がかわって、もしかしたら景気の良いことのできる最後のチャンスかもしれない。絶対に成功させたい。そう思ってるんだろうな。
MIAUのシンポジウム行ってきた
現代ビジネス×MIAUシンポジウム「違法ダウンロード刑事罰化を考える」(2011.10.1)に行ってきました。
感想。
- ダウンロード違法化ってキャッシュが対象外なんだけど、個人が5万円*1も持っていれば9テラバイトのHDD容量を持つLinuxサーバを作れてしまう時代にそんなことで目的は達せられるのだろうか。搭載HDDを隅々まで使い切るWEBプロキシだけを動かすためのLinuxディストリビューションとか出たらどうすんの?
- そうなるとキャッシュが今度違法にされるだけ。変な法律を作る→実効性がない→じゃあもっと強力な変な法律を作る→もっと実効性がない→エスカレート→あらゆる著作物の利用を監視するデバイスしか人の手元に残したくない!トラステッドコンピューティングだヒャッハー!らしいです。
- おい馬鹿やめろAV家電業界がアメリカと台湾韓国中国に席巻されるぞ!日本の家電業界が死ぬよ?不便なAV家電って流行ったためしないんだぜ。
- なんで映画と音楽ばっかり優遇されるんだ。プログラマの作るものだってライターの書くものだってプロの音楽家並の才能や努力が要らないわけじゃないんだぜ?→登壇者曰く、「映画と音楽の業界には権利を強化する活動をすることでお金をもらっている専従の人たちがいるから」
- 法案に「有償著作物等」とある。おい馬鹿やめろまた世界で初めての法概念とか作り出す気か
- なんで著作権法の改正じゃなくて不格好なパッチ法律つくんの?馬鹿じゃね?→映画の盗撮防止法案と同じなんだって。
- ダウソの罪は5年、つまりパスワードクラッキングの5倍。おかしくね?
- 親告罪になってるけど、実際の実務上これ告訴できんの?「神」が捕まった時、そのPCに情報残ってたところを芋づる式にしようとしてない?でもそれって本当に芋づるにできるとでも思ってるんだろうか。
- 白田先生曰く、「他人の著作物を使うのは悪であると権利者がすり込もうとしているとしか思えない」だったらもう他人の著作物なんて使うのやめるわ。金額のついているコンテンツに近寄らなければ安全なんだよね?
- ダウンロード罰則化されたらニコ生で大量虐殺する方法思いついた。「情を知って」は未必の故意を適用する前提。
- 人気のある芸人かなんかを到底生で見られない時間帯にニコ生放送させる
- 放送に人気が出てきて定着したらタイムシフトさせなくする。キャプチャツールでの録画を誘発させる
- ある日突然『手違いで』他人の著作物をまるまる流す
- 生主と関係ないふりをして被害者の顔で「違法に配信された!違法に録画された!」と騒ぐ
- 裁判所になんか頼んでニコ動に生放送を見ていた人間のリストを提出させる
- 全員を告訴。刑事事件になるので、全視聴者の家に踏み込む。録画していなかったらその人は個別にごめんなさいするが見せしめ逮捕で懲役5年がざっくざく。
こんな馬鹿なことになりませんよーに。