私は私だけのみかた

しかし真に利己的に行動することは尋常の知性では難しい。

暴力傾向 = 自己評価 - 客観評価

日経サイエンスのバックナンバー(2001年あたり)を読んでたら、「暴力的な人は実は自信のないのの裏返しで虚勢をはってるんですよ、という『心理学の常識』は間違いだ」という記事が載っていた。
心理学者の人が普段の印象から「どーも違うんじゃないかなあ」と思ったので、元になるであろう文献や論文を八方手を尽くして探してみてもみつからなかったのだ。単なる都市伝説でしかなかったわけ。
その学者が実験してみたところによると、暴力的かどうかと相関が高いのは、自己評価が客観評価に対して高くなっていること、だそうな。色々実験がのっていた。自己評価が高い人やナルシストを集めて色々やってみたり、普通の人を集めてひどい客観評価と普通の客観評価をつきつけたあとに作業をさせて傾向を見たりしたのね。そしたらまあまあ実証できちゃった。
つまり「俺は凄いんだよ!」って状態にいる人に対して「たいした事ない」という評価をされると怒る、暴力的になると。なんか当たり前な気もしますが。ちんぴらさんたちをあつめたりDQNさんたちをあつめてみよう。あの人たち、自分に自信たっぷり。でも世間的にはいまいち。だから暴力的になっても不思議ではない。
オタクたちを集めてみよう。普通の世間一般の事象では、評価が低くて当たり前なのは良く知っている。相対評価は低いが自己評価も低い。凄くおとなしいよね俺ら。でも、オタク的な内容、自分たちが高く評価してる内容をこき下ろされてみよう。烈火のごとく怒るよね俺ら。

2006/6/15追記
トラックバックされちゃったのでちゃんとバックナンバーの記事と月を調べて書いておくことにした。
2001年7月号で、「自己愛に潜む暴力」という記事です。
http://www.nikkei-bookdirect.com/science/page/magazine/0107/violent.html